2010年09月02日

気になる石碑 その2

さて、この夏はじまった
シリーズ石碑、です
mitusekihi1.jpg
神風(かむかぜ)の 伊勢の浜荻(はまをぎ) 折り伏せて
旅寝やすらむ 荒き浜辺に

万葉集 第四巻五〇〇

神風は神の威力によって起こる風
「神風の」は「伊勢」にかかる枕詞

神風が吹く伊勢の浜辺で
浜に生える荻を折り敷いて
旅寝をしているのでしょうね
荒涼とした浜辺で

基檀越の妻
夫が伊勢の国に
出掛けた時に詠みました

浜荻は、片葉の葦

ちなみに[原文]
神風之 伊勢乃濱荻 折伏 客宿也将為 荒濱邊尓

mitusekihi2.jpg

この力強く情緒ある筆跡は
9月1日、白寿を迎えた!
三津の玉船安蔵さんです♪

hamaogi2.jpg
ほら、向かって左に
なびいてますよね、ほぼ

神風の吹き下ろす
麓の三津の葦っぱらです

ちなみに・・・

あたら夜を伊勢の浜荻折り敷きて
妹恋ひ知らに見つる月かな
  千載集・羇旅・基俊

幾夜かは月をあはれとながめ来て
浪に折り敷く伊勢の浜荻
  新古今集・羇旅・越前

風寒み伊勢の浜荻分けゆかば
衣かりがね浪に鳴くなり
新古今集・羇旅・匡房
 
など、数多く「伊勢の浜荻」は
詠まれています
posted by 浜参宮観察隊 at 21:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 二見の話題> 気になる石碑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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