お泊りはそれぞれの御師の館へ…
御師…
いまで言うツアーコンダクター
といえるでしょうか
これだけで一つのネタになるので…
…次回ネタにとっておきましょうか(^ ^)
長旅を終え,初めて迎える伊勢での夜は
そりゃもう豪華な食事でもてなされてそうです
例の『西垣晴次著:お伊勢まいり/岩波新書』より
またまた抜粋いたしまする
記録に残っているのは
善九太夫という御師のところの料理です
時は宝暦二年(1752年)
さてその中身ですが…
一の膳
金柑・大根・さより・きくらげ・ボウフウ(セリ科の植物)・栗のなます,タコとゼンマイ銀杏の煮物,赤貝・煮染の割物,豆腐・フキ・青味の汁,鴨の羽盛に鮭
二の膳
海老の舟盛,亀足,カマボコ,焼杉として山の芋・椎茸・うど,二の汁はアイナメ,大猪口は青あえ・うど・いか・それに塩山椒
三の膳
梅干,貝焼,あわび,刺身はいり酒酢と鯉,香の物は奈良漬と大根,春箏はたけのこ・花芋・うど・レンコン,水の物は伊勢海苔・カキ・トサカ・カブロボネ,お重は梅麩,すし鯛はこけらとたで,酒吸物は白魚と海苔,吸物は鯛と山椒の芽,なし物(塩辛)は味味噌とトコブシ,三の汁は昆布と恵比寿鯛,それに大鉢にうどで牡丹を形どったものなどが飾られる。
最後はうどんと豆腐の吸物がでる。
なかにはよくわからぬものもあるが,たいへん豪華な料理だったことは確かであり…
なんだか知らんけど
めっちゃ豪華な食事ですね
これらを夜半までかかって食したそうです
もちろん酒も入るし
さぞかし賑やかな場だったに違いありません
(これだけの料理,いっぺん食ってみたいなぁ…)
(いや食い切れるかな…)
さらに,この記録の中には
「伊勢はことのほか賑やかで,幾度も参宮したい気持ちがおこり恋しくなる」
という記録者の思いも書かれているそうです
正月の伊勢神宮参拝で賑わう伊勢の街
その現在にまで至る賑わいの裏には
先人達のおもてなし,振る舞いの心意気があった…
ということでしょうか